2016年1月19日火曜日

レポートできました!

こんにちは!
経営学部の吉田靖(経営財務論担当)です。
このブログを書いている1月18日、大学ではそろそろ学期の締めくくりの時期です。
受験生は入学試験、大学生は学期末の試験やレポートに追われる日々が続きますね。体調に注意して頑張りましょう!
関東地方は朝方まで雪でした。積雪のために苦労して通学通勤された方も多かったことでしょう。
雪が降って晴れた場合、大学からは写真のような雪景色の街の向こうに富士山が見えます。ただしこの写真は2014年2月に撮影したものです。
 
吉田ゼミも1月19日が最終日ということで、ゼミのみなさんにはレポートを出してもらい、製本したところです。
今回のテーマは東日本大震災から1か月間の株価の推移です。
1月17日は阪神淡路大震災が起きた日で、今年で21年目ですね。今、大学生の人が生まれた頃の出来事です。そして今年の3月11日で東日本大震災から5年です。
 
 
 
さて、株価って何でしょう?ということは、私の経営財務論の授業で1年間掛けて勉強するのですが、ひと言で言うと、株式会社が資金調達のために株券を発行して、投資家からお金を集め、株券を持っていると株主総会に出て会社の重要事項を決めたり、利益がでると配当を受け取ったりすることができて、その株券を売買するときの値段ということになります(ひと言ではなかったでしょうか・・・)。
証券取引所に上場されている株式は自由に売買できてその値段が発表されいます。
下の写真は東京証券取引所です。よくニュースに登場しますね。
 
 
 
会社の利益は毎期変動しているので、将来の利益がみんなが予想していたよりも増えそうなニュースがあると株価が上昇し、逆だと下落する傾向があります。自分が株式を買ってから値上がりすれば、自分の資産価値が増えたことになりますね。ただし値下がりすると資産価値は減ったことになります。みんな自分が投資してから値上がりすることを望んでいますが、必ずしもそううまくいきません。
特に金融危機や大災害が発生すると、株価が下落する株式が増えます。しかし、その下落の程度は、会社によって異なりますし、場合によっては値上がりするものもあります。
このような株価の変動とそれによる投資の収益率が東日本大震災発生時にどうであったかをゼミ生にレポートしてもらいました。
 
その中から典型的なものをご紹介しましょう。
まず、株価が下落した会社としてよく知られている東京電力です。
震災前は利益が安定している会社だと思われていたのですが、原発事故により一挙に10分の1近くまで値下がりしました。
 
次は株価が上昇した例です。建設業は復興需要が期待されることにより株価が上昇する会社が多くなっていますが、もし震災発生前日に株式を購入して1カ月後に株式を売却した場合に建設業で最も収益率が高かった会社です。
さて、なぜこの会社の株価の上昇が大きかったのでしょうか?ヒントは会社名です。みなさんも会社のウェブサイトを見るなどして調べてみましょう。
 
 
 最後に陸運業の株式に、もし震災前日から1か月間投資した場合に収益率(リターン)がどうなっていたかを順に並べて見てみましょう。
 
 これを見て何か気がつくことがありますか?
傾向としては、東北から関東に営業地域がある私鉄と関西などの私鉄では差がありますね。21年前の阪神淡路大震災の時はどうだったのでしょうか?
 
ブログなので以上はレポートのほんの一部分ですが、どこかに書いてある答えを探すのではなくて、何故こういうことが起きるのだろうかということを自分で考えて推論し、自分でデータを集めて検証していくという姿勢を大事にしていきたいと思っています。
 
   吉田靖(よしだ やすし)