2014年11月16日日曜日

ブランディンングのなせる業!(小木ゼミ通信 vol.6 ~近況報告&企業コラボ&ゼミ説明会・オープンゼミ 他~)

 マーケティング論担当の小木です。
 前回vol.5(http://tkubiz.blogspot.jp/2014/09/vol5.html)は多くの方に見てもらえたようで、ありがとうございました。あのあと「シンデレラエクスプレス」(作・わたせせいぞう)が無事に届き、家の階段に飾っていつも眺めています(vol.5参照のこと)。

 ところで、小木ゼミでは後からも紹介しますように「こんなお菓子あったらいいなプロジェクト」をイーグル製菓と一緒に進めています。その関係で、私は最近できるだけ様々なお菓子を食べ歩いて自主研究しているのですが、先週、いま話題の「Garrett ポップコーン」をお土産でいただいて食べてみました。

味は濃いのですが、、、、
私の口には合いませんでした。
というか、普通のポップコーンだと思うけど。。。

 値段はかなりの高額(信じられません)。でも原宿では長蛇の列(信じられません)。どこがつくっているのかなあと思い、入れ物缶の底を覗くと「ジャンパンフリトレー」の文字。ん?ジャパンフリトレーといえば「Mike ポップコーン」の会社で、カルビーの100%子会社だよなあ。ということは、カルビーがペプシコからフリトレーブランドを借りてきてやっているようなものか(フリトレーはペプシコのスナックブランドなのです)。そこでMikeポップコーンも食べてみました。garrettとほとんど変わらないように感じました。。。

たかがポップコーン、されどポップコーンか。。。

 結局、ブランディングさえうまくやれば(ブランドさえ構築できれば)、ヒット商品は軽く生み出されてしまうのだなあと、高島屋で購入した安納芋を頬張りながら思うのであります。。。。こいつは、かなりうまい!



 さて、小木ゼミ通信も6回目となります。
 本日は、次のラインナップとなります。
1.小木ゼミの近況報告
2.小木ゼミの進める企業コラボの進捗状況
3.小木ゼミに関わる今後のスケジュール(ゼミ説明会・オープンゼミ)
などなどです。

 1.小木ゼミの近況報告と今後のスケジュール

Vol.5以降、小木ゼミの活動はその活発度を増しています。

 

①ゼミ合宿(9月14日~17日 草津温泉)

総勢40名での合宿は、あいかわらず激しいゼミ合宿でしたが、2年生の団結力が増したこと、3年生がたくましく成長したこと、4年生が立派な大人(社会人)に見えたこと、本当にうれしく思える合宿でした。ちなみに、今年も無事、4年生12人は全員就職が決まりました!

夏合宿 2014 集合写真

小木ゼミ伝統行事 愛の劇場
小木ゼミ伝統行事 愛のエプロン大会

 ②進一層トライアル採択

9月19日に大学が進める「進一層トライアル」に小木ゼミが採択されました(50万円をいただきました)。昨年のゼミGPに続くW採択は、史上初の小木ゼミだけの称号なのです。がんばるぞ!



 2.小木ゼミの進める企業コラボの進捗状況

 小木ゼミでは、個人研究以外に、次の3つの領域で企業・NPOとのコラボ企画を進めていますが、その進捗状況をお知らせいたします。

①.商品開発プロジェクト 
「こんなお菓子あったらいいな」プロジェクト
  イーグル製菓・鈴木栄光堂×小木ゼミ コラボ
 

②.地域活性化プロジェクト
*Webサイト「国分寺物語」の企画・運営・取材・制作
  JAZYブランディング&Nipponia Nippon×小木ゼミ コラボ

 
③.国際貢献プロジェクト
*健康ランチ販売プロジェクト(貧困国支援活動・年2回)
  TFT(Table For Two)×東経大生協×小木ゼミ コラボ

 
をご紹介いたします。


①「こんなお菓子あったらいいな」プロジェクト

本プロジェクトは、夏休み後の各人による企画書提出をみて、今一度グループでの検討を促し、グループ自体の再編を行いました。イーグル製菓からは、優秀プレゼンには豪華賞品が提供する旨のお話しがありましたが、私からは一旦ペンディングしてもらい、本当に優秀なプレゼンであった場合に再度検討してもらうようにしました。来年2月には、イーグル製菓の社長に対するプレゼンを行います。
 現在、12月17日(水)2時限のゼミ内選考会にむけ、各グループが最後の追い込みをしている最中です。オープンゼミですので、1年生の皆さんはどうぞ見に来て下さい。

②Webサイト「国分寺物語」


 この間、国分寺市役所、西国分寺いずみホール、野村不動産プラウドマンション国分寺に絡むプロジェクトなど、様々な難題と格闘してきました。また、10月には国分寺第2中学校・1年生全体に対して、Webサイト「国分寺物語」の講義をゼミ生がレクチャーしたことも興味深い成果となりました。これらをまとめたものを、「国分寺物語」シンポジウム(12月10日水曜日2時限・E202教室)の中で報告したいと思います。当日は、オープンゼミとなっておりますので、特に1年生の皆さんや地元の皆さんはどうぞ見に来て下さい(外部の方もOKです)。

 

③ランチ販売プロジェクト:TFT×生協×小木ゼミ コラボ

本年度の「TFT(Table For Two)×東経大生協×小木ゼミコラボ:健康ランチ販売プロジェクト」ですが、ようやく日程などが決まりつつあります。東経大・小木ゼミが進める本プロジェクトは、今回で第4弾になりますが、東京都内の大学でもまだ数校しか行っていない取り組みです。本プロジェクトは、皆さんが購入してくれた健康ランチの売上の一部をアフリカの子どもたちの給食に寄付させていただくものです。

 今回のランチメニューは、その名も「2種ルゥ☆ふわとろオムライス」です。Wソース(ハッシュドビーフとホワイトカレー)のオムライス きのこミックス添えです。小木ゼミ生と生協の方々との話し合いが11月から行われ、ネーミングやプロモーションなど練りに練って、いよいよ12月1日からの発売が決定しました。ぜひぜひご賞味のほどお願いいたします。

健康ランチ名:「2種ルゥ☆ふわとろオムライス」(410円)

販売期間:12月1日(月)~12月12日(金)

場   所:東経大生協食堂

 
試食会の模様

これが「2種ルゥ☆ふわとろオムライス」

 「2種ルゥ☆ふわとろオムライス」を買ってもらうと、410円のうち「20円」分が食事に困まるアフリカの子どもたちの給食にTFT(Table For Two)を通じて寄付されることになっています。これもひとつのソーシャルビジネスの形ですね。


 3.小木ゼミにかかわる今後のスケジュール(ゼミ説明会・オープンゼミなど)

 ①11月・12月の小木ゼミスケジュール

11月19日(水) 2年生個人研究終了
11月20日(木) TFT×小木ゼミ×生協 ランチ企画 試食会
11月22日(土) 小木ゼミOBOG会(企業コラボ発表会を含む)
11月26日(水) 小木ゼミ生だけに対しての某企業による就職セミナー開催
12月3日(水) 経営学部ゼミ研究報告会予行練習【オープンゼミ・F304】
12月10日(水) 「国分寺物語」シンポジウム【オープンゼミ・E202】
12月13日(土) 経営学部ゼミ研究報告会 小木ゼミからは4つエントリー
          終了後 忘年会
12月17日(水) 「こんなお菓子あったらいいなプロジェクト」ゼミ内選考会【オープンゼミ・F304】
          終了後 小木ゼミ伝統行事 クリスマスパーティー


②ゼミ説明・オープンゼミなどの日程

11月10日~12月5日までのお昼休みに行われているゼミ説明会は大盛況ですね。小木ゼミも11月26日と12月5日に登場します。ご興味のある1年生はぜひ参加して下さい。

(ゼミ説明会)
11月19日 ゼミ連主催ゼミ説明会(5~7限 F号館4階の小木ゼミブース)
11月26日 小木ゼミ説明会12:15~12:50 E002教室(小木ゼミは12:30~)
12月5日 小木ゼミ説明会12:15~12:50 E002教室(小木ゼミは12:30~)

(オープンゼミ〈終了後、ゼミ座談会〉)
12月3日(水) 経営学部ゼミ研究報告会予行練習【オープンゼミ・F304】 
12月10日(水) 「国分寺物語」シンポジウム【オープンゼミ・E202】
12月13日(土) 経営学部ゼミ研究報告会(小木ゼミは4つ発表します)
12月17日(水) 「こんなお菓子あったらいいなプロジェクト」ゼミ内選考会【オープンゼミ・F304】

*興味のある方は、小木ゼミTwitter(@ogi_seminar)で確認してください。


 文責:小木紀親

2014年11月10日月曜日

ショッピングの科学に気づけるか

こんにちは。流通マーケティング学科の北村です。
今日は「経営学部50周年・大学院経営学研究科30周年」を記念して11月8日(土)に開催されたシンポジウムについて報告します。

会場は出来立てほやほやの、「大倉喜八郎進一層館(通称:Forward Hall)」でした。本学では今年の4月から新図書館が稼働したことに伴い、旧図書館をホールその他に改修する工事をしてきましたが、つい先日完成したのです。
http://www.tku.ac.jp/news/014378.html

ちなみに新図書館は、2014年度グッドデザイン賞を受賞したそうです。
http://www.g-mark.org/award/describe/41636?token=f4BISdNv8Y

なお、旧図書館も、1968年度日本建築学会賞を受賞しています。それほど素晴らしい建築物なので、建て替えるのではなく、改修工事で今後も活用することにしたというわけです。


前置きが長くなりました。当日は、「少子高齢化時代への企業イノベーション―明日への経営戦略・マーケティング戦略を探る―」をテーマに、講演および討論会が開催されました。学外からは、花王カスタマーマーケティング(メーカー系販売会社)、三菱食品(食品卸売)、サミット(食品小売)から、パネリストをお招きしました。

講演を聴いていて、改めて感じたのは、他社同士とはいえ、メーカー・卸売業者・小売業者の三者が協力しなければ、消費者のニーズを的確に捉え、対応することはできないということです。

読者の皆さんが日常的に見ているのは、おそらくスーパーやコンビニなど小売の現場だけだと思います。そこで「いいな」と思った商品を買っているわけです。

しかし、なぜその商品を「いいな」と思ったのか。そして、なぜ「その店」でそう思ったのか。これらを突き詰めて考えてみて下さい。

まずは、商品に興味が涌かなければ、買いたいとも思わないでしょう。そこでメーカーは、新製品が出るときは特に、積極的にTVCMで宣伝します。しかし、その商品が人気を博し、品切れを起こしてしまっては、店頭に並びません。よってメーカーは需要の大きさを見極め、綿密な生産計画を立て、在庫を積み上げておかなければなりません。同時に、小売店もお店の客層にとって、どの位売れそうかを見極め、販売会社や卸売業者に早めに発注しておかなければ、商品を入荷できません。

といっても、これはどの店でもやっていることです。なぜ皆さんは、「その店」で買いたいと思ったのか。これにも三者の協力があります。

その商品を入荷していても、店頭で目立たなければ、皆さんはその商品に気づくこともなければ、TVCMを思い出すこともないでしょう。よって、小売店は重要商品を、お店の中のどこに陳列するか(棚なのかレジ横なのか、棚なら何段目か、など)、よく考えなければなりません。これは「棚割り」と呼ばれ、実務では小売業者ではなく、卸売業者が小売店に棚割りを提案していることも多いです。さらに、メーカーも、小売店向けに、商品をより目立たせるためのグッズ(例えば小型ディスプレイや、ポスターなど)を提供したり、時には販売員を派遣しています。もちろん小売店も、お店の客層にとって買いやすいと思う価格を付けるだけでなく、店員おすすめの一言を書いたメモ(POPと呼ばれます)を貼ったりするなど、積極的に販売促進しています。

これだけ頑張っても、思うように売れない商品も、もちろんあります。その際は、メーカーはパッケージが悪かったのか、卸売は小売店に提案した陳列が悪かったのか、小売店は値段が悪かったのか、などと、それぞれが仮説を立てます。それについては、小売店のPOSデータや店員の証言を卸売やメーカーにフィードバックしたりして検証し、その結果は既存商品の改善や、次の新商品の企画に生かされます。

こう考えてみると、皆さんが小売店で「ふと」「たまたま」買ったと思っていたとしても、実はメーカー・卸売・小売各社の多大なる努力と戦略、および、これら三者同士の協力が、皆さんの購買行動につながったと言えそうです。つまり、「買い物は科学の対象」なのです。

今度小売店に出かけたときは、消費者としてではなく、メーカー・卸売・小売の人間のつもりで、あれこれ考えてみて下さい。「なぜこんなパッケージにしたのかな?」「この棚ではなくあちらの棚に並べればよいのに・・・」「この値段では特売品に負けるよね」というように、気づくことが多々あると思います。こういう視点や疑問を持つことが、社会やビジネスに目を向ける第一歩です(このメッセージは、野球球団の運営というトピックで書いた前回のブログでも、やはり伝えましたhttp://tkubiz.blogspot.jp/2014/09/blog-post.html

最後に、本のお勧めです。「買い物は科学の対象」と言いましたが、その名もずばり「なぜこの店で買ってしまうのか―ショッピングの科学―」(早川書房)という本があります。今は文庫本も出ていますので、よかったら読んでみて下さい。

文責:北村真琴(流通マーケティング学科 准教授)

2014年11月3日月曜日

復興への道のり


経営学部の関口和代です。
今回は、三陸海岸を訪問して感じたことについて記したいと思います。

所属する学会の関係で、10月下旬に23日の日程で訪問しました。
東京から新幹線で盛岡に行き、そこからはレンタカーで周りました。
盛岡→北山崎→田野畑→宮古→田老→大槌→釜石→大船渡→
陸前高田→気仙沼→南三陸→石巻→仙台と、大変な距離を移動しましたが、
感慨深い出張となりました。

整地・工事・建設中のところも多かったのですが、
更地のまま、あるいは爪痕の残るところも多く、
全体的な感想としては、「まだまだ」というよりも、
「先はとても長い」という印象です。

 
 
 
 
 
 
 












 
 
 
  
 









今回は、漁協の方、企業の方、商店街の方に
いろいろなお話を伺うことができました。
津波で、ご家族、ご自宅、工場や船等を失いながらも、
復興に尽力されている、
ご努力されている方々のお話をお伺いし、
微力ですが、今、私ができることをする、
そして記憶を風化させないことを心掛けたいと思います










 
東京経済大学でも、
「東日本復興支援職員有志の会」の方が定期的に
「学生災害ボランティア派遣」を実施してくださっています。
今年度もすでに、5689月と4回派遣(約160名)されています。
http://www.tku.ac.jp/renkei/area-center/volunteer/

また、災害ボランティアサークルも活動していますし、
地元の方とボランティア活動をしている学生もいます。
http://www.tku.ac.jp/news/013215.html
http://www.tku.ac.jp/news/013514.html


今回は、岩手と宮城の一部地域を駆け足で周っただけですが、
それでも多くの気づきがありました。
メディア情報だけではわからない生々しく重い話もお伺いしました。
各地域の事情と合致しない支援策の一律的な運用、
縦割り行政の弊害、非効率な運用と無駄遣い等の課題も山積していますが、
3年半が経過した今、一層の精神的な支援が必要とされているように感じました。

今も、多くの大学生・院生、研究者の方が全国から集まり、
定期的かつ恒常的に彼の地で活動されています。
また、定期的に訪問し、商店街の復興支援としてインターネット販売の仕組みや
イベントを手掛けたりする大学やゼミもあるとのことでした。
ゼミ生の何人かは、上記ボランティア派遣や地元での活動に参加していますので、
私も、ゼミあるいは関連領域のゼミとの連携による支援について、
今後検討したいと考えています。