2014年12月31日水曜日

「教科書の改訂―グローバル・マーケティング(第5版)改訂に向けての取り組み」


流通マーケティング学科の丸谷です。4回目の執筆です。前回に引き続き、敢えてゼミ課外活動同様に重要だけれど退屈と思われがちな講義について取り上げてみたいと思います。私が担当している講義は、前回取り上げた「流通マーケティング入門」と「グローバル・マーケティング論」です。

今回は残りの「グローバル・マーケティング論」のテキストの改訂を現在行っているところなので、教科書の改訂についてとりあげてみようと思います。

私がこの内容を取り上げようと考えた理由は、高校までの授業と大学での講義の大きな違いの1つがこの部分にあるからです。

突然ですが、皆さん、「教科書検定」って聞いたことありますか?

よく歴史問題とかでニュースになったりしますが、あまりなじみのない言葉ではないでしょうか?

高校までの教科書は基本的に文部科学省の検定を通過したものだけが使われているのです(文部科学省のホームページに検定を通った教科書が掲載されていますが、その種類は多いとはいえません)。

大学教員は一部の基本科目を除いて多くの場合教える内容を自分で決めることができるので、教科書を自由に選ぶことができますし、多くの教員は自分で書いた教科書を使っています。私も今回取り上げる「グローバル・マーケティング論」に関しては、2006年に教科書を出版して以降自分で書いた教科書を使って講義をしています。

この科目に関しては、科目名称も「国際マーケティング論」からここ数年で「グローバル・マーケティング論」に変化しているのにも表れているように、内容も変化し続けている科目です。マーケティングは市場で行うことですから、企業が活動する市場範囲が拡大し、拡大した市場で行うことが変化すれば、内容自体が大幅に変わってしまうので、教えるべき内容も変化してしまうのです。実際、海外の大学で出版されているこの分野の教科書は非常に頻繁に改訂を行っており、その内容もかなり変化しています。

私が教員になった1999年と今を比較しても、日本企業の主な海外市場は北米から中国や東南アジアなどの新興国に変化していますし、その変化のスピードは年々加速しています。そのため、グローバル・マーケティングで教える内容も毎年変化しており、理想を言えば教科書も本来なら1年ごとに変える必要があるくらいです。

とはいえ、私も毎年改訂するほどの余裕はなく、出版事情の兼ね合いもあり、2006年に初版出版以降、2008年に第2版、2010年に第3版、2012年に第4版と改訂を進め、ちょうど今20154月に向けて第5版改訂を進めています。

改訂作業にあたっては欧米を含む基本内容にかかわる研究動向が載っている主要研究ジャーナルや主要教科書の変化を常にチェックすると同時に、履修者の皆さんから頂いている改善提案の募集が非常に役立っています。今回の改訂でも半分以上は皆さんの日頃の質問や改善提案をきっかけにしたものです(以下のフォーマットは改善提案を募集する際に利用しているフォーマットです)。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
私はマーケティングとは「個を互いに尊重し価値を高めあうこと」と考えていますが、皆さんの先輩である履修者の皆さんのご協力は私だけでなく、これから私の講義をこれから受講する後輩、私の書いた教科書を使って講義をなさっている諸先生やその講義を受講する皆さんのことも尊重し、価値を高め合う行為であると考えています。
丸谷雄一郎(グローバル・マーケティング論担当)
 


 
 
 
 
 
 

2014年12月18日木曜日

Step Forward

みなさま。
寒さが厳しさをます中、風邪などひいていませんか?
流通マーケティング学科の森岡です。

先週土曜日、経営学部では合同ゼミ研究報告会が開催されました。
5号館の各会場で経営学部のゼミに所属する学生が日頃の成果を懸命に発表していました。80にも迫ろうかという報告数を考慮すれば、まさに経営学部の冬の一大イベントと呼ぶにふさわしいかもしれません。

そのような報告の中には、学外の大会・コンテストにおいて表彰されたものも含まれていました。大学生観光まちづくりコンテスト、多摩大学生まちづくりコンペティション、Risk and Insurance Seminar、KUBICなど学外に出て、厳しい環境で戦い抜いてきた各報告は、東経大の経営学部を象徴するようなものであったと言えるでしょう。

しかし一方で、そのように光り輝いて見える部分の背後には、相当な失敗や挫折が積み重ねられていることを忘れてはなりません。言葉に表すと簡単ですが、それを実際に経験している者にとってはそうではありません。言葉にならない悔しさ、涙、そして血の滲むような努力。本当は逃げ出したかったのかもしれません。

厳しいようですが、その経験を乗り越えてもなお、戦いに勝ち残るのは一部です。また、目に見える結果こそ、世の中の評価対象になるのです。そうすると、勝ち残れなかったという結果には何の意味もないのでしょうか?

答えは是であり、否です。

もし、悔し涙を流すのみであれば、勝ち残れなかったことは何の意味ももたらさないかもしれません。しかし、それを本当の意味で糧にして、いかにして勝ち残れるのか、いかにしてよりよいものにできるのか、考えて考えて進み続けるのであれば、勝ち残れなかった結果は、そのときに必然として起こったことであって、次のステージへ進む原動力となりえるでしょう。

今、それを無に帰すか、進み続けるか。

少しでも多くの高校生・1年生の皆さんが、真なるものに目を向けて、この報告会を更に活性化してくれることを期待したいと思います。


文責:森岡耕作(マーケティング論・他担当)

2014年12月9日火曜日

流通論って何を勉強するの?

 こんにちは。
 流通論を担当している本藤貴康です。
 ずっと「流通論担当」という自己紹介をしてきたように思うのですが、流通論と言ってもピンと来ない人も多いかもしれませんね。簡単に言うと、流通というのは商品流通のことをメインに考える研究領域になります。

 商品流通というのは、大きく見ると「メーカー」⇒「卸売業」⇒「小売業」⇒「消費者」という流れ(チャネル)になるのですが、このメーカーから消費者までの売買活動や売買行為全体の流れ(金額)が大きくなると“経済が活性化”するということになるわけです。
 モノ不足の時代であれば、メーカーが如何に効率的に大量の製品を送り出すかがその鍵を握っていて、モノ余りの時代であれば、消費者が如何に多くの商品を購入するかが鍵を握ることになります。そういう意味では、いまのような時代には「小売業」と「消費者」の間の流通量(販売量)を増やすことが社会的要請でもあり、ここがボク(本藤)の研究領域のメインステージでもあります。

 そこで注目されているのが、ここ2年くらいで急激に注目度が上がってきた統計学やデータ分析というアプローチ手法です。これは数学が必要な印象を受けますが、そんなことはありません。それよりも重要なのは「仮説構築」です。「こうした方が買いたくなるんじゃないかなぁ」とか「こういう言葉を使った方が分かり易いんじゃないかなぁ」とか「スーパーマーケットよりもネット販売でしょ」という仮説です。そして、この仮説に基づいて店頭実験をしたり消費者調査をしたりして、その仮説をブラッシュアップしていきます。その結果は、構成比で分析したり、売上の数量や金額を比較したりして検証します。実際のメーカーや卸売業や小売業のビジネス現場でも、データ分析の基本は円グラフ(構成比)や棒グラフ(絶対値比較)や折れ線グラフ(比率比較)です。小学校や中学校でやるデータ分析レベルです。

 このあたりはボク(本藤貴康)の得意分野です。近年急速に広まりつつあるID-POSデータの実践的な活用方法について、ゼミでは既に導入しているのですが、今年度は12月から授業(
流通論)でも教え始めました。ボクの授業やゼミでは、数学ができなくても全くハードルのないデータ分析アプローチです。
 もちろんネット上のビッグデータを考えると、推計統計学を本格的にできた方がいいに決まっています。数学にアレルギーがなければ、これからそのスキルの価値が落ちることのない先進的な統計学のスキルは、同じ流通論を担当していて、マーケティング・リサーチ論を教えている田島先生が東経大で教鞭をとっています。この先生が、超難解な統計学をメチャクチャに分かり易く教えてくれます。流通分野に関しては、実務営業色の濃いボク(本藤)と統計学などのスキルにつながる田島先生というのは東経大流通分野自信の布陣です。
 マーケティングと流通というのは研究領域が重なりまくっていて、なかなか線引きができないのですが、マーケティングについても、サービス・マーケティングの北村先生はきめ細かな講義や演習は定評がありますし、ソーシャル・マーケティングの小木先生はマーケティングの視点を教えてくれます。海外流通に詳しいグローバル・マーケティングの丸谷先生、アカデミックな本流のマーケティングを教えている近藤先生と森岡先生はマーケティングの全体像を体系的に教えてくれます。あらためて挙げてみると多士済々です。流通分野やマーケティング分野での専門知識を学ぶ上で、東京経済大学は素晴らしい環境があります。

(文責:本藤貴康)

2014年12月2日火曜日

中小企業講演会・ゼミ説明会&山本ゼミの外部報告とオープン・ゼミなど

皆さん、こんにちは

山本@中小企業経営論・担当です。紅葉の季節もそろそろ終盤。本格的な冬の季節の到来で、寒くなってきましたね。

さて、東京経済大学 経営学部では、学生に新たな学びの機会を提供しようと日々、試行錯誤しています。今日はそんな経営学部の取り組みを紹介します。そして、その延長線上に、ちょっとだけ、山本ゼミの最近の活動を報告します。


1.多摩地域の中小企業講演会

 経営学部の加藤先生の企画で、通常の授業の枠外で、多摩地域の優れた中小企業の経営者の方々にご講演を頂くものです。10月以降、大体、1ヶ月に一回のペースで開催されています。
この企画は多摩信用金庫さんのバック・アップを頂いており、山本も幾つか手伝わせてもらっています。学生にとっては、普段、教室で学んでいる経営学に関して、「経営者の想い」や「企業の現場」を学ぶ場としても、とても有用なはずです。

           
                           多摩信用金庫の方の講演。講演者は東経大の卒業生です。                                    


 なお、同じような企画として、経営学部の柴田先生の「多摩地域の中小企業訪問バス・ツアー」があります。山本も参加しますが、そのうち本blogで柴田先生がこの企画をご紹介なされるのではないかと思います。皆さん、お楽しみに。


2.経営学部ゼミ説明会
 
 経営学部ではゼミ活動が盛んなのは、このblogの読者の皆さんは既にご承知だと思います。経営学部では、加藤先生などが中心になられて、


「どのゼミがどのような活動をしているか」

といった情報を一年生によりよく理解してもらうため、11月上旬から4週間、お昼休みに交代でゼミ説明を行っています。毎回、多くの一年生が参加して、熱心に話を聞いてます。山本ゼミでも、11月11日と21日の2回、ゼミ説明をさせて頂きました。その後、多くの一年生が山本ゼミのオープン・ゼミ(一年生が個別のゼミを見学すること)に参加してくれました。ゼミ説明会の後、こうした光景は、経営学部のそこかしこで見られているのではないかと思います。


11月11日のお昼のゼミ説明会(ちょっと暗いですね)



その後、一年生13名が山本ゼミのオープン・ゼミを見学しに来てくれました!!





3.多摩地域 まちづくりコンテスト&多摩大学での外部報告
 
  さて、山本ゼミでは11月8日に中央大学で開催された「多摩地域まちづくり・コンテスト」で報告してきました。ここに参加したことがきっかけとなって、多摩大学のイベントでも報告することになりました。こうやって、いろんな縁が生まれていっています。東経大では授業やゼミ、そして、学内外の様々な企画のなかで、いろんな学びの機会があるんですね。


まちづくり・コンテストでの山本ゼミ生の集合写真



(文責:山本聡)

2014年11月16日日曜日

ブランディンングのなせる業!(小木ゼミ通信 vol.6 ~近況報告&企業コラボ&ゼミ説明会・オープンゼミ 他~)

 マーケティング論担当の小木です。
 前回vol.5(http://tkubiz.blogspot.jp/2014/09/vol5.html)は多くの方に見てもらえたようで、ありがとうございました。あのあと「シンデレラエクスプレス」(作・わたせせいぞう)が無事に届き、家の階段に飾っていつも眺めています(vol.5参照のこと)。

 ところで、小木ゼミでは後からも紹介しますように「こんなお菓子あったらいいなプロジェクト」をイーグル製菓と一緒に進めています。その関係で、私は最近できるだけ様々なお菓子を食べ歩いて自主研究しているのですが、先週、いま話題の「Garrett ポップコーン」をお土産でいただいて食べてみました。

味は濃いのですが、、、、
私の口には合いませんでした。
というか、普通のポップコーンだと思うけど。。。

 値段はかなりの高額(信じられません)。でも原宿では長蛇の列(信じられません)。どこがつくっているのかなあと思い、入れ物缶の底を覗くと「ジャンパンフリトレー」の文字。ん?ジャパンフリトレーといえば「Mike ポップコーン」の会社で、カルビーの100%子会社だよなあ。ということは、カルビーがペプシコからフリトレーブランドを借りてきてやっているようなものか(フリトレーはペプシコのスナックブランドなのです)。そこでMikeポップコーンも食べてみました。garrettとほとんど変わらないように感じました。。。

たかがポップコーン、されどポップコーンか。。。

 結局、ブランディングさえうまくやれば(ブランドさえ構築できれば)、ヒット商品は軽く生み出されてしまうのだなあと、高島屋で購入した安納芋を頬張りながら思うのであります。。。。こいつは、かなりうまい!



 さて、小木ゼミ通信も6回目となります。
 本日は、次のラインナップとなります。
1.小木ゼミの近況報告
2.小木ゼミの進める企業コラボの進捗状況
3.小木ゼミに関わる今後のスケジュール(ゼミ説明会・オープンゼミ)
などなどです。

 1.小木ゼミの近況報告と今後のスケジュール

Vol.5以降、小木ゼミの活動はその活発度を増しています。

 

①ゼミ合宿(9月14日~17日 草津温泉)

総勢40名での合宿は、あいかわらず激しいゼミ合宿でしたが、2年生の団結力が増したこと、3年生がたくましく成長したこと、4年生が立派な大人(社会人)に見えたこと、本当にうれしく思える合宿でした。ちなみに、今年も無事、4年生12人は全員就職が決まりました!

夏合宿 2014 集合写真

小木ゼミ伝統行事 愛の劇場
小木ゼミ伝統行事 愛のエプロン大会

 ②進一層トライアル採択

9月19日に大学が進める「進一層トライアル」に小木ゼミが採択されました(50万円をいただきました)。昨年のゼミGPに続くW採択は、史上初の小木ゼミだけの称号なのです。がんばるぞ!



 2.小木ゼミの進める企業コラボの進捗状況

 小木ゼミでは、個人研究以外に、次の3つの領域で企業・NPOとのコラボ企画を進めていますが、その進捗状況をお知らせいたします。

①.商品開発プロジェクト 
「こんなお菓子あったらいいな」プロジェクト
  イーグル製菓・鈴木栄光堂×小木ゼミ コラボ
 

②.地域活性化プロジェクト
*Webサイト「国分寺物語」の企画・運営・取材・制作
  JAZYブランディング&Nipponia Nippon×小木ゼミ コラボ

 
③.国際貢献プロジェクト
*健康ランチ販売プロジェクト(貧困国支援活動・年2回)
  TFT(Table For Two)×東経大生協×小木ゼミ コラボ

 
をご紹介いたします。


①「こんなお菓子あったらいいな」プロジェクト

本プロジェクトは、夏休み後の各人による企画書提出をみて、今一度グループでの検討を促し、グループ自体の再編を行いました。イーグル製菓からは、優秀プレゼンには豪華賞品が提供する旨のお話しがありましたが、私からは一旦ペンディングしてもらい、本当に優秀なプレゼンであった場合に再度検討してもらうようにしました。来年2月には、イーグル製菓の社長に対するプレゼンを行います。
 現在、12月17日(水)2時限のゼミ内選考会にむけ、各グループが最後の追い込みをしている最中です。オープンゼミですので、1年生の皆さんはどうぞ見に来て下さい。

②Webサイト「国分寺物語」


 この間、国分寺市役所、西国分寺いずみホール、野村不動産プラウドマンション国分寺に絡むプロジェクトなど、様々な難題と格闘してきました。また、10月には国分寺第2中学校・1年生全体に対して、Webサイト「国分寺物語」の講義をゼミ生がレクチャーしたことも興味深い成果となりました。これらをまとめたものを、「国分寺物語」シンポジウム(12月10日水曜日2時限・E202教室)の中で報告したいと思います。当日は、オープンゼミとなっておりますので、特に1年生の皆さんや地元の皆さんはどうぞ見に来て下さい(外部の方もOKです)。

 

③ランチ販売プロジェクト:TFT×生協×小木ゼミ コラボ

本年度の「TFT(Table For Two)×東経大生協×小木ゼミコラボ:健康ランチ販売プロジェクト」ですが、ようやく日程などが決まりつつあります。東経大・小木ゼミが進める本プロジェクトは、今回で第4弾になりますが、東京都内の大学でもまだ数校しか行っていない取り組みです。本プロジェクトは、皆さんが購入してくれた健康ランチの売上の一部をアフリカの子どもたちの給食に寄付させていただくものです。

 今回のランチメニューは、その名も「2種ルゥ☆ふわとろオムライス」です。Wソース(ハッシュドビーフとホワイトカレー)のオムライス きのこミックス添えです。小木ゼミ生と生協の方々との話し合いが11月から行われ、ネーミングやプロモーションなど練りに練って、いよいよ12月1日からの発売が決定しました。ぜひぜひご賞味のほどお願いいたします。

健康ランチ名:「2種ルゥ☆ふわとろオムライス」(410円)

販売期間:12月1日(月)~12月12日(金)

場   所:東経大生協食堂

 
試食会の模様

これが「2種ルゥ☆ふわとろオムライス」

 「2種ルゥ☆ふわとろオムライス」を買ってもらうと、410円のうち「20円」分が食事に困まるアフリカの子どもたちの給食にTFT(Table For Two)を通じて寄付されることになっています。これもひとつのソーシャルビジネスの形ですね。


 3.小木ゼミにかかわる今後のスケジュール(ゼミ説明会・オープンゼミなど)

 ①11月・12月の小木ゼミスケジュール

11月19日(水) 2年生個人研究終了
11月20日(木) TFT×小木ゼミ×生協 ランチ企画 試食会
11月22日(土) 小木ゼミOBOG会(企業コラボ発表会を含む)
11月26日(水) 小木ゼミ生だけに対しての某企業による就職セミナー開催
12月3日(水) 経営学部ゼミ研究報告会予行練習【オープンゼミ・F304】
12月10日(水) 「国分寺物語」シンポジウム【オープンゼミ・E202】
12月13日(土) 経営学部ゼミ研究報告会 小木ゼミからは4つエントリー
          終了後 忘年会
12月17日(水) 「こんなお菓子あったらいいなプロジェクト」ゼミ内選考会【オープンゼミ・F304】
          終了後 小木ゼミ伝統行事 クリスマスパーティー


②ゼミ説明・オープンゼミなどの日程

11月10日~12月5日までのお昼休みに行われているゼミ説明会は大盛況ですね。小木ゼミも11月26日と12月5日に登場します。ご興味のある1年生はぜひ参加して下さい。

(ゼミ説明会)
11月19日 ゼミ連主催ゼミ説明会(5~7限 F号館4階の小木ゼミブース)
11月26日 小木ゼミ説明会12:15~12:50 E002教室(小木ゼミは12:30~)
12月5日 小木ゼミ説明会12:15~12:50 E002教室(小木ゼミは12:30~)

(オープンゼミ〈終了後、ゼミ座談会〉)
12月3日(水) 経営学部ゼミ研究報告会予行練習【オープンゼミ・F304】 
12月10日(水) 「国分寺物語」シンポジウム【オープンゼミ・E202】
12月13日(土) 経営学部ゼミ研究報告会(小木ゼミは4つ発表します)
12月17日(水) 「こんなお菓子あったらいいなプロジェクト」ゼミ内選考会【オープンゼミ・F304】

*興味のある方は、小木ゼミTwitter(@ogi_seminar)で確認してください。


 文責:小木紀親

2014年11月10日月曜日

ショッピングの科学に気づけるか

こんにちは。流通マーケティング学科の北村です。
今日は「経営学部50周年・大学院経営学研究科30周年」を記念して11月8日(土)に開催されたシンポジウムについて報告します。

会場は出来立てほやほやの、「大倉喜八郎進一層館(通称:Forward Hall)」でした。本学では今年の4月から新図書館が稼働したことに伴い、旧図書館をホールその他に改修する工事をしてきましたが、つい先日完成したのです。
http://www.tku.ac.jp/news/014378.html

ちなみに新図書館は、2014年度グッドデザイン賞を受賞したそうです。
http://www.g-mark.org/award/describe/41636?token=f4BISdNv8Y

なお、旧図書館も、1968年度日本建築学会賞を受賞しています。それほど素晴らしい建築物なので、建て替えるのではなく、改修工事で今後も活用することにしたというわけです。


前置きが長くなりました。当日は、「少子高齢化時代への企業イノベーション―明日への経営戦略・マーケティング戦略を探る―」をテーマに、講演および討論会が開催されました。学外からは、花王カスタマーマーケティング(メーカー系販売会社)、三菱食品(食品卸売)、サミット(食品小売)から、パネリストをお招きしました。

講演を聴いていて、改めて感じたのは、他社同士とはいえ、メーカー・卸売業者・小売業者の三者が協力しなければ、消費者のニーズを的確に捉え、対応することはできないということです。

読者の皆さんが日常的に見ているのは、おそらくスーパーやコンビニなど小売の現場だけだと思います。そこで「いいな」と思った商品を買っているわけです。

しかし、なぜその商品を「いいな」と思ったのか。そして、なぜ「その店」でそう思ったのか。これらを突き詰めて考えてみて下さい。

まずは、商品に興味が涌かなければ、買いたいとも思わないでしょう。そこでメーカーは、新製品が出るときは特に、積極的にTVCMで宣伝します。しかし、その商品が人気を博し、品切れを起こしてしまっては、店頭に並びません。よってメーカーは需要の大きさを見極め、綿密な生産計画を立て、在庫を積み上げておかなければなりません。同時に、小売店もお店の客層にとって、どの位売れそうかを見極め、販売会社や卸売業者に早めに発注しておかなければ、商品を入荷できません。

といっても、これはどの店でもやっていることです。なぜ皆さんは、「その店」で買いたいと思ったのか。これにも三者の協力があります。

その商品を入荷していても、店頭で目立たなければ、皆さんはその商品に気づくこともなければ、TVCMを思い出すこともないでしょう。よって、小売店は重要商品を、お店の中のどこに陳列するか(棚なのかレジ横なのか、棚なら何段目か、など)、よく考えなければなりません。これは「棚割り」と呼ばれ、実務では小売業者ではなく、卸売業者が小売店に棚割りを提案していることも多いです。さらに、メーカーも、小売店向けに、商品をより目立たせるためのグッズ(例えば小型ディスプレイや、ポスターなど)を提供したり、時には販売員を派遣しています。もちろん小売店も、お店の客層にとって買いやすいと思う価格を付けるだけでなく、店員おすすめの一言を書いたメモ(POPと呼ばれます)を貼ったりするなど、積極的に販売促進しています。

これだけ頑張っても、思うように売れない商品も、もちろんあります。その際は、メーカーはパッケージが悪かったのか、卸売は小売店に提案した陳列が悪かったのか、小売店は値段が悪かったのか、などと、それぞれが仮説を立てます。それについては、小売店のPOSデータや店員の証言を卸売やメーカーにフィードバックしたりして検証し、その結果は既存商品の改善や、次の新商品の企画に生かされます。

こう考えてみると、皆さんが小売店で「ふと」「たまたま」買ったと思っていたとしても、実はメーカー・卸売・小売各社の多大なる努力と戦略、および、これら三者同士の協力が、皆さんの購買行動につながったと言えそうです。つまり、「買い物は科学の対象」なのです。

今度小売店に出かけたときは、消費者としてではなく、メーカー・卸売・小売の人間のつもりで、あれこれ考えてみて下さい。「なぜこんなパッケージにしたのかな?」「この棚ではなくあちらの棚に並べればよいのに・・・」「この値段では特売品に負けるよね」というように、気づくことが多々あると思います。こういう視点や疑問を持つことが、社会やビジネスに目を向ける第一歩です(このメッセージは、野球球団の運営というトピックで書いた前回のブログでも、やはり伝えましたhttp://tkubiz.blogspot.jp/2014/09/blog-post.html

最後に、本のお勧めです。「買い物は科学の対象」と言いましたが、その名もずばり「なぜこの店で買ってしまうのか―ショッピングの科学―」(早川書房)という本があります。今は文庫本も出ていますので、よかったら読んでみて下さい。

文責:北村真琴(流通マーケティング学科 准教授)

2014年11月3日月曜日

復興への道のり


経営学部の関口和代です。
今回は、三陸海岸を訪問して感じたことについて記したいと思います。

所属する学会の関係で、10月下旬に23日の日程で訪問しました。
東京から新幹線で盛岡に行き、そこからはレンタカーで周りました。
盛岡→北山崎→田野畑→宮古→田老→大槌→釜石→大船渡→
陸前高田→気仙沼→南三陸→石巻→仙台と、大変な距離を移動しましたが、
感慨深い出張となりました。

整地・工事・建設中のところも多かったのですが、
更地のまま、あるいは爪痕の残るところも多く、
全体的な感想としては、「まだまだ」というよりも、
「先はとても長い」という印象です。

 
 
 
 
 
 
 












 
 
 
  
 









今回は、漁協の方、企業の方、商店街の方に
いろいろなお話を伺うことができました。
津波で、ご家族、ご自宅、工場や船等を失いながらも、
復興に尽力されている、
ご努力されている方々のお話をお伺いし、
微力ですが、今、私ができることをする、
そして記憶を風化させないことを心掛けたいと思います










 
東京経済大学でも、
「東日本復興支援職員有志の会」の方が定期的に
「学生災害ボランティア派遣」を実施してくださっています。
今年度もすでに、5689月と4回派遣(約160名)されています。
http://www.tku.ac.jp/renkei/area-center/volunteer/

また、災害ボランティアサークルも活動していますし、
地元の方とボランティア活動をしている学生もいます。
http://www.tku.ac.jp/news/013215.html
http://www.tku.ac.jp/news/013514.html


今回は、岩手と宮城の一部地域を駆け足で周っただけですが、
それでも多くの気づきがありました。
メディア情報だけではわからない生々しく重い話もお伺いしました。
各地域の事情と合致しない支援策の一律的な運用、
縦割り行政の弊害、非効率な運用と無駄遣い等の課題も山積していますが、
3年半が経過した今、一層の精神的な支援が必要とされているように感じました。

今も、多くの大学生・院生、研究者の方が全国から集まり、
定期的かつ恒常的に彼の地で活動されています。
また、定期的に訪問し、商店街の復興支援としてインターネット販売の仕組みや
イベントを手掛けたりする大学やゼミもあるとのことでした。
ゼミ生の何人かは、上記ボランティア派遣や地元での活動に参加していますので、
私も、ゼミあるいは関連領域のゼミとの連携による支援について、
今後検討したいと考えています。

2014年10月27日月曜日

海外ゼミ研修でフランスの世界遺産を巡りました

皆さん、こんにちは。経営学部教員の柴田高です。
今回のブログでは、夏休み中の海外ゼミ研修の様子をご紹介したいと思います。

東京経済大学では、ゼミ活動の一環として、夏休み、あるいは春休みに海外に現地調査などに
渡航する学生を支援する制度があります。柴田ゼミは、一昨年、昨年と、この制度を利用して
中国やアメリカ西海岸の企業などを見学してきましたが、今年はフランスで現地調査を行い
ました。柴田ゼミの研究テーマの一つに「観光事業の経営を調べる」ことを取り上げており、
フランスは年間8,500万人もの海外からの旅行者を集める世界一の「観光大国」であるため、
かねてよりぜひ一度学生と一緒に調査してみたいと思っていました。今回の海外ゼミ研修は
9月4日(木)から12日(金)までの9日間です。

海外ゼミ研修の様子は?

9月4日(木)の午後、羽田空港に集合したゼミ生は、シンガポールに向けて出発します。
本当はパリまで直行便で行きたいところですが、実はシンガポール乗り継ぎの航空券の方が
だいぶ割安であったため、往復シンガポール乗り継ぎとなりました。ただ、シンガポールでの
乗り継ぎ便が機材の故障で、出発が4時間以上遅れ、深夜から未明まで空港で待たされ、
さすがに疲れました。

9月5日(金)の昼ごろにパリに到着し、この日の午後にはパリ南部の国際大学都市で、
日本語を勉強中の学生4人と意見交換する交流企画を進めました。フランスでは、学生と
言っても年代はさまざまで、ゼミ生と同年代の人もいれば、働きながら学んでいる人、
結婚して子供のいる人などもいます。写真は、国際大学都市の本館の前での集合写真です。

9月6日(土)には、ゼミ生も4つのグループに分かれ、前日に会った学生がそれぞれの
グループに1人ずつついて、パリ市内の希望するところを街歩きすることにしました。
パリのセーヌ川沿岸は、かなり広い地域が世界遺産に指定されているため、ここを
自分たちの足で歩いてみたわけです。やはり現地に住んでいる人と一緒に、いろいろな
話しをしながら散歩するというのは、街の素顔や人びとの生活などがよく分かり、
異文化コミュニケーションの貴重な経験になったと思います。どのグループからも
「たいへん興味深かった」という感想が寄せられています。


9月7日(日)には、パリの西方約300キロほど離れた大西洋岸のモンサンミッシェルまで
日帰りで見学に向かいました。モンサンミッシェルは、満潮時には陸から離れ、干潮時には
砂浜でつながる小さな島で、周辺を含めて世界遺産に指定されています。島の上部には、
石造りの修道院があり、ロマネスク様式とゴシック様式の入り交ざった、たいへん興味深い
作りになっています。昼食には、この島の名物のオムレツも食べてみました。パリ市内では
東アジア系の顔立ちの人でも、日本語、中国語、韓国語とさまざまな言葉が飛び交いますが、
モンサンミッシェルまで来る東アジア系の人は、ほとんど日本人のようです。

9月8日(月)の午前中には、本来4日の午前中に廻るはずだった、パリ市内の名所である
ノートルダム寺院、凱旋門、エッフェル塔などを見て回りました。

また午後には、在仏日本人会会長でパリ日本語補習校校長の浦田良一さんの講話を聞きました。
浦田さんは日立製作所に入社し、フランスに販売会社を設立するために渡仏して、その後
30年以上にわたりフランスで生活されてきた方です。ご自身の経験を通して、日本企業の
海外進出や、海外での暮らし方について、非常に興味深いお話しをうかがうことができました。


夕方からは、世界遺産であるセーヌ河岸を遊覧船で船の側から眺めてみて、陸側とは
また違った魅力が発見できました。

9月9日(火)にはパリ郊外のディズニーランドパリを見学し、東京ディズニーリゾートと
どのような違いがあるかを、自分の目で調べることにしました。ディズニーランドはもちろん
アメリカ生まれのテーマパークであり、東京ディズニーリゾートも非常に人気があり、
好業績を続けています。しかし、同じようなディズニーランドでありながら、香港のディズニー
ランドや、このディズニーランドパリの業績は当初の予定を下回っており、人気も今一つと
言われています。柴田ゼミでは一昨年に香港のディズニーランドを調べており、今回は
ディズニーランドパリを題材に取り上げ、不人気の理由を調べるのが目的です。実際に行って
みると、ちょっと目についただけでも日本とはさまざまな違いがあります。
まず駐車場が非常に閑散としていて、人気の少なさを如実に示しています。園内の中心に
ある眠れる森の美女の城も、何か安っぽい作りで、周辺にいくらでも本物のシャトーの
あるフランスでは、いかにも「まがい物」に見えるでしょう。園内の飲食店も平日のためか
半分以上が閉まったままです。パレードも日本よりかなり短く、あっという間に終わって
しまうような印象でした。

9月10日(水)には、ゼミ生を4つのグループに分けて、あらかじめ自分たちでまとめた
行動計画に沿って調査を行う「グループ行動日」にあてています。3つのグループは
パリ市内やルーブル美術館などをさらに詳しく見て回り、1つのグループは特急電車で
隣国ベルギーのブリュッセルまで日帰り往復を行いました。自分たちでテーマを決めて
計画を立て、さまざまな手配も行い、行動をしてみることは、自主性を養ううえでとても
大事なことであると考えて、毎年このような試みを続けています。

9月11日(木)は帰国日で、朝から空港に向かい、またシンガポール経由で帰国しましたが
羽田空港に戻ってくるのは、翌日の9月12日(金)になるというわけです。

<ちょっとお知らせ>
なお、今回の海外ゼミ研修については、11月10日(月)の昼休みに行う海外ゼミ研修
成果報告会で参加した学生自身が発表を行います。このブログをお読みになっている
学内の方で、ご興味が湧かれたら、ぜひ成果報告会にもお越しください。

引率教員として思うこと

柴田ゼミの海外ゼミ研修も、一昨年、昨年と続けてきて、今回が3回目となりました。
毎年のことなのですが、帰国後すぐに、海外ゼミ研修参加者にレポートを書いてもらうと、
「もっと英語の勉強をしておけばよかった。もっといろいろ意思疎通できたのに・・・」
というような声が非常に多く聞かれます。しかし、どうもそのような向学心?も一時的な
もののようで、クリスマス頃には忘れ去られてしまうようです。これは引率教員としては
非常に残念なことだと思っています。そのため、来年度は英語圏の土地、具体的には
イギリスかアメリカ東海岸を訪問するような海外ゼミ研修を行いたいと考えています。
4月のうちから、学生の英語力を向上させるような仕掛けを設けて、とにかく現地で
自分の英語力を試してみるような企画を立てて、異文化コミュニケーションを実践
したもらいたいわけです。(もっとも、私は英語の教員ではなく、あくまで経営学の教員なので
英語中心のゼミにはならないわけですが・・・)

なお、海外ゼミ研修の制度は、春に参加希望のゼミが申請を行い、審査を経て選ばれた
ゼミの学生だけが支援を受けるわけで、来年度必ず選ばれるという保証はありません。
ただし、堺学長の方針としては、グローバル時代に向けて海外ゼミ研修に派遣するゼミ数を
増やす方向にあります。そのため、しっかりとした企画、しっかりとした準備のできる
ゼミにとっては選ばれる確率が高まっているとも考えられます。教員の側にもますます
創意工夫が必要だ、ということなのです。

(文責:経営学部教員 柴田高)

2014年10月20日月曜日

大阪のソウルフード≪串揚げ≫の模擬店を出店!!

こんにちは。 流通マーケティング学科教員の田中です。
今回は田中ゼミの活動についてご紹介します。

田中ゼミでは,経営学とマーケテクングを勉強して葵祭(学校祭)で模擬店を出店することを,
ゼミ生全員の活動として行っています。

葵祭については,次の公式HPを見てみてください。
  ↓↓↓      ↓↓↓       ↓↓↓
http://www.h3.dion.ne.jp/~aoisai/smartphone.index.html

毎年,面白い出店や楽しいイベントが開かれています。
今年はNMB48が来るらしいですよ。

NMB48といえば大阪・なんばを基盤にしたアイドルグループですが,
今年の田中ゼミは,なんと,大阪のソウルフード≪串揚げ≫を販売することになりました!
串揚げを販売することはずいぶん前に決まっていたので,偶然なのですが,
なんともタイムリーな商品にしたものです。


ということで,今年の夏のゼミ合宿は,串揚げの本場,大阪に行っていました。
2泊3日の行程です。

宿泊先は道頓堀沿いの旅館でした。
大阪らしい景色です。

新世界で待望の本場の串揚げを探します!


串揚げを食べ終わって,通天閣の下で感想を話し合うゼミ生。

夜には勉強会です。今日の成果はどうだったかな?


2日目も地下鉄に乗って大阪市内を調査です。

大阪最後の夜は懇親会です!
たくさん移動したのに,元気です。


このように,本場の串揚げを調査しつくしたゼミ生は,大学に戻り,さらにお店のコンセプト,
店内レイアウト,サービスなどお店づくりの詳細な戦略を練りました。

そして,最後の製品開発が東経大武蔵村山キャンパスの研修ハウスで行われました。
今年,3度目の合宿になります。

一生懸命作っています。

田中ゼミの特徴は,女子だけでなく,男子も料理が上手です!

大阪での調査を生かして,様々な試作品が試みられたようです。

会議は深夜にまで続きました。
でも,楽しそうですね!


このようにして,作られた,田中ゼミの串揚げは,葵祭で販売されます。
お店の名前は≪タナカと串の女王~Let It Go 揚げのままで~≫です。

今年大人気の映画と似ているような気がしますが,串揚げはオリジナル商品ですよ!
NMB48のメンバーも食べに来てくれないかな?

お店の位置は葵陵会館の前(入口から2軒目)です。
ぜひ,串揚げを食べにきてください!
そして,東経大の雰囲気を楽しんでいってくださいね。

それでは,田中ゼミのブログはこれで最後になります。
皆さんの入学お待ちしています!!


文責: 田中智晃

2014年10月19日日曜日

16年分の思い

みなさま。
ご無沙汰しております。流通マーケティング学科の森岡です。

秋も深まり、食欲も増していることかと思います。
他方で、勉学の季節でもある秋。各ゼミともそれぞれの分野で研究を進めているようです。その成果は、2014年12月13日(土)にオープン・キャンパスと同日開催される経営学部合同ゼミ報告会にて発表予定ですので、どうぞご期待ください。

さて、研究に関連して、大学学部の最終学年である4年生のそれに焦点を合わせてみましょう。ゼミで学ぶのは、何も2・3年生だけではありません。多くのゼミで、4年生も授業に参加し、後輩の指導などにあたっています。そして、その多くが自らの研究にも一生懸命になっています。

そう。卒業論文。いわゆる卒論です。
経営学部では「研究論文」という名称で開講されています。しかし、シラバスをよく見てみると・・・ん?講義の日時が指定されていない!ということは、「いくらでも楽ができる!?」

そのように考えてしまう人はおそらく「研究論文」履修者にはいないでしょう。むしろ、逆で、「日々の積み重ねで執筆していかねば!」と考える学生がほとんどです。そして、経営学部では学部設置50周年を迎える今年度を期に、そのような学生の研究成果を讃えるべく、「卒論表彰制度(正式名称未定)」を設けることを決定しました。

考えてみると、卒論執筆は、小学校に入学以来、義務教育・高等教育の16年間の成果をまとめる機会になっています。これまでに習得してきた技術・ノウハウを総動員して、自ら問いを立てて、それに解答する。このプロセスで得られるものは、きっと社会に出たときに自らに自信を与えてくれるものになるでしょう。

16年分の思いのこもったその卒論は、寒い真冬に提出されることになりますが、それを執筆し終えた人の胸中はきっと・・・

あったかいんだからぁ〜♪(©クマムシ)

追記:先日聞いたのですが、現在ブレイク中の「クマムシ」というお笑いコンビの佐藤大樹さんは、経営学部の柳瀬典由ゼミ(リスク・マネジメント論)のOBということです。

文責:森岡耕作(経営学部准教授:マーケティング論他担当)

2014年10月13日月曜日

「大学の講義風景―入学後最初の講義流通マーケティング入門にて―」


流通マーケティング学科の丸谷です。3回目の執筆です。このブログが充実した学生生活をイメージいただくことを目的としていることもあり、ゼミやそれに伴う課外活動について紹介しているようなので、私は敢えてゼミ課外活動同様に重要だけれど退屈と思われがちな講義について取り上げてみたいと思います。

私が担当している講義は、「流通マーケティング入門」と「グローバル・マーケティング論」ですが、今回は経営学部に入学したての1年生が履修する「流通マーケティング入門」について取り上げてみたいと思います。

皆さんは大学の講義というどのようなイメージを持たれているでしょうか?大学の講義の風景はこのブログでも森岡先生が意識している湯川教授が主役の「ガリレオ」シリーズや、大学が舞台の多くのドラマ作品などでも取り上げられているのでなんとなくイメージがわくのではないでしょうか?

湯川先生は物理学者なので経営学部とは多少イメージも異なりますが、201446月期に放映されていたドラマ「ブラック・プレジデント(フジテレビ系列で火曜日午後10時から放映、2014910日にDVDボックス発売済み)」では、毎回のように経営学部の授業風景が出てきます。このドラマは沢村一樹さん演じる叩き上げの急成長アパレル系企業の経営者が経営学部に社会人入学し、ブラック企業経営者ならではの視点で黒木メイサさん演じる経営学部の講師やその大学の学生達とかかわっていくというコメディです。
このドラマの授業風景で特徴的なのは、沢村さん演じる社長が階段教室と呼ばれる数百人収容可能な教室の一番前に毎回陣取り、その他の学生さんはなるべく後ろの方に座って授業を受ける光景です。大学の講義の多くは高校までとは異なり、自由席であるため早いもの順に席が決まるため、こういった光景になります。
私の担当する講義でも稀に一番前に座り積極的に質問に来る学生もいらっしゃいますが、ほとんどの場合、出入りがしやすい後ろの席から埋まり、1回目のガイダンスの授業での先生の授業のやり方を考えて、2回目以降は席取りを行っているようです。
私はこのような傾向を踏まえて、担当する『グローバル・マーケティング論』の講義を例にあげれば、当初一体感を持ってもらうために、枕の部分では、なるべく学生さんに話しかけるようにしています。私はメキシコで生まれたので、「メキシコっていえばどんなイメージ?」、サッカーの欧州チャンピオンズリーグやスポーツの国際的イベントの前後なら、「昨日・・・の試合どう思った?」、感動した映画があれば、「・・・って映画見た?」などといった感じです。
そうやって席を回って、ちょっと集中できていない学生さんやスマホを気にしている学生さんに積極的に話しかけることによって、一体感を持ってもらうようにします(ちなみに、私の講義ではガイダンスの中盤くらいに映画館と同じルールというように、スマホ携帯は電源を切って鞄にしまうこと、私語はしないこと、遅刻しないことを説明し、徹底するようにしているので、最初の時点ではスマホを見ている学生が稀にいます)。
心がけているのは、学ぶために講義に来ているのだから、正解を出した学生さん以上に、議論を広げるような間違いをした学生さんをどのように良い間違いなのか伝えることによって、講義への参加を促すことです。
 




大学の授業は高校までと違って90分と長いですが、単調にならないように教員は工夫をしています。例えば、講義が聞くだけにならないようにカッコつきのプリントを配布したり、教材に線を引くようにしたり、授業に関連ある編集したDVDを見たり、5-10分で取り組んでもらう課題を設定して、講義内で発表してもらったりしています。「流通マーケティング入門」は3つの部分に分かれていて、第1パートは流通とマーケティングとは何かを理解し、その違いを学習する。第2パートは流通の主要な担い手である小売業者と卸売業者の役割に関する基本的な内容を学習する。第3パートはマーケティングの概要を学習する。この科目は入門というだけあり、半期15回のうち第2パートが終わった後に中間試験、学期末に期末試験があります。

2年生以降の科目の多くでは、持込み許可物件が指定されているケースが多いのですが、入門科目の多くは、その学問分野の基礎的な内容を覚えてもらう必要があるため、持込み不可という条件での試験が多く、実際私の場合も専門科目である「グローバル・マーケティング論」ではテキスト配布プリント持込み可(書き込みも自由)ですが、入門科目は一切持込み不可です。

ちなみに、私はここ数年後期開講の「流通マーケティング入門」の再履修クラスも担当しているのですが、単位が取れなかった多くの学生さんは実力がないわけではなく、2時限目の開始は1040分からなのですが、大学の自由な雰囲気を謳歌しすぎたり、初めての一人暮らしでペースを上手く作れない等の理由で、講義の最初や試験前に寝坊したり欠席したりしたといった学生さんが多いようです。

もちろん、毎回の授業は入門だけに全て大事なのですが、入門とはいえ入門の最初の方の内容は非常に簡単ですし、試験前には当然試験を意識して授業を行いますから、これは高校でもやっていたと思うのですが、講義の初回や試験前に関しては普段にも増して欠席や遅刻をしないように気を付けると単位を落とす確率は低くなると思います。

文責:丸谷雄一郎(流通マーケティング学科 教授)