2013年10月21日月曜日

融合る~Mazeru~

やっと、本当に、やっと、秋らしい気候になってきましたが、いかがお過ごしでしょうか?

みなさま、はじめまして。今回、ブログ・リレーのバトンを受けましたのは、経営学部でマーケティング論を担当しています森岡です。

本来、ここで私はマーケティング論の面白さについて、授業やゼミのエピソードでも交えながら語るべきなのかもしれませんが、今回はちょっと視点を変えて、大学教員のささいな「よろこび」についてお話しようと思います。

さて。皆さんの考える大学教員(“教授”といった方が一般的な言葉かもしれません)に対するイメージ、あるいは、一般的な大学教員像はどういったものでしょうか?黒縁メガネ、白髪、髭、暗い、ぼそぼそ喋る、本が恋人、万年筆を使っている、学生を常に「君ッ!」と呼ぶ、細い紐のようなネクタイを締めている・・・

なんだか自分で書きながら、暗くなってきてしまいますが、もし皆さんが納得されるようであれば、それくらい負のオーラを放つ存在として、大学教員は一般的に認識されているのでしょう。

ですが、ここでもう少し、その負のオーラの源泉について考えてみましょう。 大学教員に対してネガティブな印象をもつのは、おそらく彼らが、「研究」に没頭している姿を思い浮かべるからではないでしょうか。そうだからこそ、目も悪くなるし、髭もそらず、身なりも気にしないんだと。

別な点で、もう1つ。「研究」が「お勉強」と同じものかのように認識されてしまっていることが背景にあるのでしょう。

ここで、1つ重要なことを言います。「研究」は単なる「お勉強」とは異なるものです。どういう点で?大胆に言えば、「新しいものを生み出すかどうか」という基準によって2つは区別されます。

そのような考えに立ってみると、大学教員がハマっているのは、他でもなく、新しいものを生み出すことだと言えるでしょう。そして、そのことに喜びを感じるのです。外見を気にしなくなるくらいに。

さて、そうすると、性急な人であれば、そんなハマるもんなら、新しいものの生み出し方を教えろ!と迫ってくるかもしれません。

あまり、大きな声では言えませんが、ずばり、新しいものを生み出すためには「融合る(まぜる)」ことです(つい、サイズを大きくしてしまいました…)。古いものどうしでも、融合ると新しくなることがあります。弱いものどうしでも、融合ると、新しい力を獲得して、強くなることがあります。

大学の教員は、そのことを研究をとおして理解しています。さらに、学生にもそれを知ってほしくてたまりません。もちろん、新しいものを生み出す楽しさを、です。まるで、無邪気な子供のようです。

そして、無邪気な大学教員は、新しいものを生み出す楽しさを学生と共有するために、あれこれと仕掛けを考えます。理系学生と文系学生を融合てみたらどうなるか?ビジネス・パーソンと学生を融合てみたらどうなるか?外国の学会に、学生を融合てみたらどうなるか?

国際学術学会で融合る
(グループ研究英語論文化プロジェクト)
理系と文系を融合る
(工学院大学との共同プロジェクト)


もちろん、そう簡単には、新しいものが生まれるということはないかもしれません。

ですが、一緒になって考え、一緒になって悩み、そして一緒になって動きます。その結果、新しいものが生み出され、学生の目がキラキラと輝きだすと、一緒になって飛び跳ねます。まるで、自らの研究成果が公に認められたときと同じように。

なぜなら、新しいものが生まれ、その経験を財産に強く生きることのできる仲間が、また一人増えたのですから。 経営学部には、そんな無邪気な教員がたくさんいます(※)。

実に面白い!


※ 経営学部のゼミ一覧
経営学科ゼミ一覧流通マーケティング学科ゼミ一覧

文責:森岡耕作(経営学部専任講師:マーケティング論他担当)