2018年5月16日水曜日

【学問のミカタ】ミャンマーの大学生との交流会@横浜

経営学部の関口和代です。
これまでも当ブログで何度か取り上げてきましたが、
ゼミ活動の一環として、毎年夏に海外ゼミ研修を実施しています。

日本で生活していると気づかないことに気づいてほしい、
新たな体験を重ねることで経験値をあげ、柔軟性や対応力、
コミュニケーション力、ある種の楽観的な態度を身につけて
もらえればと思っています。

昨年(2017)は、ミャンマーで10日間の研修を実施しました。
企業・工場の訪問、ヤンゴン外国語大学での交流の他、
現地の小学校での運動会運営や植林活動等を行いました。
その時の様子は下記で紹介しています。

ミャンマーでの研修経験があること等からご縁をいただき、
「科学技術振興機構(JST)・さくらサイエンスプラン」で来日した
ミャンマーの大学生16名との交流会@横浜を企画・実施しました。

225日は東京マラソン開催日だったため、混雑等を勘案して横浜で行うことにしました。
宿舎である代々木オリンピックセンターで顔合わせをした後、
ゼミ生・院生14名とミャンマー人学生とを組み合わせたグループで
昼食と夕食以外は自由に交流することにしました。



顔合わせの際は若干緊張気味でしたが、同世代ということもあり、
打ち解けるのも早かったように思います。
「さくらサイエンスプラン」の7日間にわたる研修の最初と最後に実施された
Welcome PartyFarewell Partyに参加した学生もいました。
今後も交流が続くことを願っています。




このような機会を与えてくださった
日本ユースリーダー協会並びに本学国際交流課の
皆様に心より御礼申し上げます。

カップヌードルミュージアム

 













以下、参加学生の感想です。

〇言葉が通じないながらも何とかコミュニケーションが取れ、
とても楽しい時間を過ごすことができました。
横浜中華街や赤レンガ倉庫などを観光したのですが、
ミャンマーの学生の方たちは見るものすべてが新鮮だったのか景色や建物などを
写真や動画に収めていました。そのような姿を見るのも普段行き慣れている
自分達からしたら楽しかったです。

〇ミャンマーの学生たちはとてもフレンドリーで、
私の拙い英語を懸命に聞き取り、コミュニケーションを取ろうとしてくれました。
横浜を楽しんでくれて嬉しかったです。
また、farewellパーティではご飯を食べながら写真を撮ったり、
楽しい時間を過ごしました。最後には手紙を貰い、
日本語で「ありがとう、また会いましょう」と笑顔でお別れしました。
貰った手紙は私の宝物です。交流会に参加して良かったと心から思います。

〇ミャンマー学生と交流して、伝えたい事を伝える努力をする大切さを感じました。
交流したミャンマー学生とは英語でのコミュニケーションとなりました。
英語は勉強していますが、発音などによってはうまく伝わらないこともありました。
身振り手振りを使って伝える努力をしましたが、ミャンマー学生も読み取ろうと
努力してくれました。そのおかげで楽しく会話することが出来ました。
英語を使えることによって、異文化の知識はさらに深めることが出来ると感じました。

〇ミャンマー大学生との交流を通して、多くのことを感じることができました。
特に、自分たちにとって良いものでもミャンマーの人にとっては必ずしも良いものでは
無いということです。たとえば、昼食の中華料理を僕たち日本人はおいしく食べたの
ですが、ミャンマーの大学生のほとんどは残していたことなどです。
今後このような機会があれば、今回の経験を活かしていきたいです。

〇私にとってミャンマーの学生たちとの交流はとても貴重な体験となった。
歓迎会に参加した際、ミャンマーの学生たちの流暢な英会話に圧倒されたことを
今でも鮮明に覚えています。横浜での観光や歓迎会、送別会と計3日を共に過ごし、
少しずつ仲を深め、英語での会話にも慣れていくことができました。
彼らの勤勉に勉学に励む姿に刺激を受けました。
また、彼らのように自発的に学ぶ学習は受け身の学習より多くのものを吸収することが
できると感じました。この3日間で得たものを今年度のゼミにも活かしていきたいです。

〇私は今回の経験で外国人との交流の楽しさを感じました。
班別行動では、4年生の提案で、代々木公園、神宮外苑、原宿を巡ってから横浜へ
行きました。今回交流をしたミャンマーの学生は英語しか話せなかったため
コミュニケーションをとることはとても難しく感じましたが、送別会に参加した時は、
学生の方から声を掛けてくれて、簡単な英語やジェスチャーで楽しくコミュニケーション
をとることができました。今回の経験で外国人と交流しコミュニケーションを取ることは
難しいことではあるが、とても楽しい事であるということを感じることができました。
今後も外国人の学生などと交流する機会があると思うので、今回の経験を生かし積極的に
ミュニケーションを取って行きたいと思います。

〇今回の交流会では、言葉がわからなくても気持ちは伝わるということを学びました。
自分は英語もミャンマー語も話せないのですが、身振り手振りでなんとか会話を試みま
した。ミャンマーの学生は心が広く、必死に自分の気持ちを読み取ろうとしてくれまし
た。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。様々な国の人と話すことで、今までは見えて
いなかったことや、知らなかったことを学ぶことができました。またこういう機会が
あれば参加したいと思います。

〇先生のお陰でミャンマーの学生たちと出会いました。言葉の壁もあり、あまり話せ
ませんでした。英語が大事だと強く認識しました。
今回の交流会を通じて、学部ゼミ生たちとの交流も多くなりました。普段はあまり
話すチャンスがなかったのですが、今回の交流会をきっかけに話せるようになりました。
ちょっと嬉しく思いました。先生をはじめ参加された方々に感謝いたします。


(文責:関口和代)

【学問のミカタ】
他学部やセンターからも、東京経済大学の教員が自分の研究に関わる内容を高校生向けに分かり易く紹介したブログをアップしています。他学部の【学問のミカタ】に是非ともお立ち寄りください。

・経済学部ブログ:「日本人の長時間労働の背景
・コミュニケーション学部ブログ:「「好き」を仕事にするなら回り道しよう

2018年5月6日日曜日

血液型って関係ある?(小木ゼミ通信vol.26 お菓子社長プレゼン、卒業イベント、こくスマイベント、その他)

 マーケティング論、ソーシャルマーケティング論担当の小木です。26回目の投稿となります。これまでの回や学問のミカタ(担当分「考・学問のすゝめ」)など読んでいただけましたでしょうか。気が向いたらぜひご一読を!


 ところで、、、、
 毎年、新ゼミ生(2年生)が加わる4月に、小木ゼミのプロフィール集『フーズフー』を作成するのですが、そこでちょっと驚いたことがありました。
 なんと全ゼミ生46人中半数の血液型がB型とAB型で占められたことでした。日本人の血液型の割合は、A型38%、O型31%、B型22%、AB型9%と言われていますので、かなり偏った高さと言えます。この現象は、今年に限ってそうなのであろうという輩もいらっしゃいますが、毎年、小木ゼミには40%ほどのB型・AB型がいることを考えれば、ムムッ!?何かあるのかなと勘ぐってしまいます。
 ちなみに、私、A型の小木は、家庭環境や兄弟関係には性格や行動に与える影響が大きいと思っているのですが、巷で言われている血液型にはそうした点との関係は全くないと思っている派です。しかしながら、(毎年のように)ここまでくると何かあるのかなと真剣に考えてしまっています。B型の女子ゼミ生からは「先生はB型ですよね?(同志でしょ?)」と、かなりの確率で言われますし、ゼミ生との会話にも血液型の話はかなり頻繁に出てきます。
 
 血液型は、日本人にとっては摩訶不思議なもので、関係がないと思えばない、関係があると思えばあるといった感じで、日本人の会話の潤滑油みたいなものにさえなってしまっています。血液型とマーケティングとの関係を書いた本さえ多く見受けられます。
 今度、「学問のミカタ」の担当になったときには、「血液型とマーケティングの関係」についてズバッと切り込んでいこうかと思います!?


 さて、今回は、3月~4月の小木ゼミの活動を一挙にご紹介したいと思います。


 今回のラインナップは、

 1.こんなお菓子あったらいいなプロジェクトで社長プレゼン

 2.卒業式・卒業イベント

 3.「こくスマ!」イベント

 4.その他(誕生会サンキュー、成績優秀者表彰、8月1日オープンキャンパス)

です。


  1.「こんなお菓子あったらいいなプロジェクト」で社長プレゼン

 2018年3月某日、鈴木栄光堂・イーグル製菓の鈴木伝社長へのお菓子プレゼンが大学内で行われました。新3年生が大活躍でした。

 提案は、新3年生(13人)の4つのグループから行いましたが、社長及び本部長からは、お褒めの言葉をいただきました(かなりの好感触でした)。プレゼンの模様については、社内報(電子版も含め)にも早速掲載していただきました。

 ひょっとすると提案が、また商品化するかも。発表の新3年ゼミ生は良く頑張っていたと思います。お疲れ様でした。

 社長及び本部長からの情報では、鈴木栄光堂は、イーグル製菓、シャンボール、東京どりーむ、千秋庵本家からなる、大グループになりつつあります。今後の展開が楽しみです。




社長プレゼン後のショット


 2018年度も、新たな2年生を迎えて頑張っていきたいと思いますが、東経大に入って、「こんなお菓子あったらいいな」プロジェクトに参加したい高校生がいましたら、迷わず小木ゼミのドアをノックして下さい。お待ちしております。



 2.卒業式&卒業イベント

 3月23日卒業式前に卒業イベントを行い、追い出しイベントは20日に行いました。

 涙もちらほらみられた、23日卒業式前のゼミイベントでは、後輩ゼミ生から各卒業ゼミ生にプレゼントが贈られ、今年も15名の大切なゼミ生(通算19期生)が巣立っていきました。

 私も卒業生からコメント付きミニアルバムとフォトフレームをいただきました。大事にしたいと思います。

 今年は経営学科の総代が小木ゼミから選出され、少々誇らしい気持ちになったことも付け加えておきます。

 いつもながら、嬉しいけど、本当に寂しいです。。。。。
 19期の皆、卒業おめでとう!
 皆さんが活躍することを祈念しております。
 悩んだら、GO BACK TO SEMINAR!
 これからも、小木ゼミファミリーとしてよろしく。

卒業生、3年生、2年生らと卒業式にて



 大切なゼミ生が卒業していき、また新しくゼミを作り直すと思うと、途方もない作業ですが、ひとつひとつ積み上げて、1年間頑張っていきたいと思います。



 3.「こくスマ!」イベント




 4月4日、国分寺駅前の「cocobunji」のこけらおとしで、小木ゼミも活躍しました。大学からいくつかのイベントが展開されましたが、小木ゼミからは、国分寺物語班の新3年生らが「国分寺物語」の紹介、こくベジ(国分寺野菜)の即売会など、楽しいイベントを行いました。市長も聞きに来ていただき、こくベジ即売会も非常に大盛況で、よいアピールになりました。


 詳しくは、大学HPのニュース「こくスマ」開催!をご覧ください。


 
こくベジ即売会。大好評でした。
清水農園の清水さんとJAの皆さんにはお世話になりました。





 4.その他(誕生会サンキュー、成績優秀者表彰、8月1日オープンキャンパス)

                                            
3月~4月は、卒業生と、就活開始の新4年生がゼミ活動に参加できず、また新2年生も活動に参加していないため、こちらも新3年生が大車輪の活躍でした。本当にお疲れ様でした!この時期の3年生はぐぐっと成長した感があります。そのほかでは、次のようなこともありました。


 ①誕生会サンキュー
 4月某日、サブゼミの時間に、私の誕生日をゼミ生が祝ってくれました!いつもいつも、ゼミ生の皆さん、さんきゅうー!OBOGの皆さんも、お祝いメール等ありがとう。これからもどうか良しなに。


 ②成績優秀者表彰
 成績優秀者表彰が5月16日に開催!小木ゼミからは、経済・経営両学部合わせて4名が選出されました!昨年は、2名と寂しかったので、今年は倍増の4名!嬉しい限りです。成績優秀者の皆さん、おめでとうございます。


 ③オープンキャンパスへの参加決定
 早くも、夏のオープンキャンパスの話題ですが、今年も小木ゼミは、ゼミ紹介で8月1日にアテンドさせていただきます。関心のある、高校生諸君は、8月1日に来てください(それ以外のオープンキャンパスの日もね)!お待ちいたしております!


                               小木紀親

2018年4月16日月曜日

アジア体験プログラムの相談会が始まりました。

 皆さん、こんにちは。経営学部教員の柴田です。
 東京経済大学では、「進一層トライアル(教育改革支援制度)」の一環で、2018年度にASEAN圏を中心としたアジア各地で、現地で実際に自分たちの手でさまざまな活動を行う組織のプロジェクトに参加する学生に、資金面での援助を行い、活動を支援する「アジア体験プログラム」を発足させることになりました。その説明ならびに相談会が、本日、4月16日(月)の昼休みから始まりました。これから4月20日(金)までの毎日、および4月24日(火)の昼休み12時15分から12時45分まで、2号館1階のB104教室で、相談会を開催いたします。この説明会では、これまでスパイスアップジャパンの運営するMission In Challenge (MIC)などを通じて、カンボジア、ベトナム、タイなどでの活動に参加した学生の体験談を紹介するとともに、2018年度の説明を行い、学生の皆さんの相談に乗るものです。本日からアジアでの活動に興味を持つ学生がさっそく訪れています。



 スパイスアップジャパンのMission In Challengeでは、現地で実際に自分たちのグループの手で市場調査を行い、よく受け入れられそうな商品を考え、企業に提案したり、実際に販売して売上目標を達成できるかをチャレンジします。実は、2月に経営学部の山本晋教授と私はカンボジア、ベトナム、タイでの活動を見学してきました。特にカンボジアでは日本から集まった学生が、かき氷、綿あめ、チョコバナナ、焼き鳥、フライドポテトなどをフェスティバル会場の屋台で販売するプログラムなのですが、一口に綿あめと言っても、どのような風味や色のついたものがより好まれるのか、ただ単に店頭に並べるだけでなく、屋台にどのようなディスプレイや広告や呼び込みなどを行えば、もっとお客さんが集まるかなどを自分たちで考え、試してみるわけです。これにより実際のビジネスのもっとも基本となる考え方を体験できる場となります。下の写真は、2月のプログラム参加者の様子です。プログラムの参加者の皆さんは、さまざまな大学から集まっているのですが、いずれも「参加して人生観が変わった。自分の成長を実感できた。」と熱い口調で語っていました。





 現在、多くの日本企業は中国だけでなく、これから大きな経済成長の期待できるASEAN圏を中心としたアジア各地に進出しています。それは製造業だけでなく、サービス産業や小売業などでも同様です。そのため、多くの日本企業でアジアで働こうという意欲を持った若い人材を求めています。これまで私も本学の学生を引率して、タイの日系企業を何回か訪問してきましたが、見学先で必ずと言ってよいほど「ASEANで働こうという若者を増やすことはぜひとも必要です。」と言われました。ASEAN圏で働く意欲を持つ若い学生のを増やそうという試みには大きな期待が寄せられています。つまり、「アジア体験プログラム」への参加は、就職に際してたいへん有利な経験となるはずです。

http://tkubiz.blogspot.jp/2015/08/blog-post_24.html
http://tkubiz.blogspot.jp/2017/09/blog-post.html

 アジアで働くことについて興味を持つ学生を一人でも増やし、支援していきたいと願っています。

(文責:柴田高)

2018年4月9日月曜日

CMが効かない・・・。効かせ方が変わってきている?

2018.04.09

経営学部の本藤です。
突然ですが、我が家の家訓として、自慢話は伝え方に十分に配慮しなさいと自分の子供たちに教えています。実は、本藤ゼミの学生にも伝えています。
基本的に、自慢話を心の底から喜んでくれるのは自分の家族くらいしかいないと思った方がいいというのが僕の持論です。


なぜそんな話を突然し始めたのかというと、企業がテレビを通して流すCMというのは、本質的にこの自慢話と大差ないと思ってしまうからなのです。最近は、広告の打ち出し方も、人知れず読ませるステルス・マーケティングのように、一見すると私企業の広告とは分からない形態をとるものも増えてきています。


SNSが人々の生活に浸透してきて、テレビなどのマス広告が効かなくなってきたと言われていますが、それに対応するために、企業の広告戦略として、有名なユーチューバーやインスタグラマーを通じて発信するようなものが急増してきています。
前述の通り、日常生活でも自分から発信する自慢話だとその内容が頭に入ってこないことが多いのですが、第三者がその人についてしてくる噂話になると、むしろ興味津々に聞く姿勢が変わってきて頭に入ってきたりするものです。だから、口コミや雑誌記事などのチャネルを通じて戦略的に情報発信することが増えてきていると言えます。製品の機能や品質は、ニュース・リリースを矢継ぎ早に放って、第三者に発信してもらう方が効果的なのです。これはマーケティングのプロモーション的に、広告活動ではなく広報活動になります。


じゃあ、CMは何を伝えるようになってきているのでしょうか?
企業イメージがその企業がつくる製品に対しての信頼性や愛着につながるので、イメージ訴求が重要な訴求コンテンツになってきています。

以前(2017.10.23)に、このブログで紹介したライオンのクリニカキッズのCMも、まさにそんなコンテンツでしたが、今日はパナソニックのCMを紹介してみます。



どうでしょうか?
自慢話の色合いは(最後の方で少し漂っていますが)基本的にストーリーのインパクトを引き上げて、鮮烈なイメージを与えています。つまり、自慢話の伝え方に配慮がなされているとも言えます。お年寄りにも簡単に使えるところから、CMであることを忘れさせるストーリーが素晴らしいです。じーんとしてくるCMは、誰かに伝えたくなりますね。SNS全盛時代の現代では、広告起点であっても、口コミで拡散させられなければ、そのコンテンツは誰にも伝わらずに雲散霧消するしかなくなるのです。

僕も、誰かに伝えてもらえるような授業をしていきたいと思っています。
今日から新年度の授業がスタートします。



文責:本藤貴康(担当科目:流通論、流通マーケティング演習)
本藤ゼミナールBLOG http://hondo-seminar.blogspot.jp/

2018年4月3日火曜日

山本聡ゼミ、知財活用スチューデントアワード優秀賞!!×2017年度全チーム受賞&TKU進一層賞×東京都知事主催の有識者会議

山本聡(中小企業経営論)です。桜の舞う季節になり、本学も入学式が開催されました。新一年生に会ったり、新ゼミ生に会うのを楽しみにしています。2018年度の学生生活は始まったばかりなので、2018年2~3月のお話をします。

1.山本聡ゼミ、知財活用スチューデントアワード優秀賞受賞!!

 2018年3月5日に信用金庫会館京橋別館で開催された「知財活用スチューデントアワード」。山本聡ゼミは2018年2月の東京予選で優秀賞を獲得し、決勝に歩みを進めました。そして、全国の予選を勝ち抜いた11チームの中で、見事に優秀賞(2~3位)を獲得しました!!。東経大のニュースでも取り上げて頂きました。当日の写真をご覧ください。



2.2017年度全チーム受賞&TKU進一層賞

 知財活用スチューデントアワード優秀賞受賞により、2017年度は山本聡ゼミ三チーム全てが外部のコンテストで受賞を果たしました。多摩の学生まちづくり・ものづくりコンペの優秀賞、奨励賞に関しては過去の記事をご参照ください。3月7日には3年連続で大学からTKU進一層賞を頂くことができました。



3.東京都知事主催の有識者会議に参加してます

 山本は2012年4月の東経大に着任以来、個人・ゼミで東京・多摩地域の中小企業の調査研究を続けています。その成果を評価して頂き、2018年2月から小池百合子都知事が主催する「東京の中小企業振興を考える有識者会議」に参加することになりました。多摩地域の組織の有識者は委員12名のうち、2人だけなので、大変に身が引き締まる思いです。委員会の模様はTVや新聞で逐次、報道されています。


それではまた。

文責:山本聡(中小企業経営論担当)



2018年3月26日月曜日

【学問のミカタ】ペルーの日系人実業家が経営する最大手家電量販店ヒラオカ


 流通マーケティング学科の丸谷です。23回目の執筆です。私はグローバル・マーケティング論(簡単にいうと海外でどのようにマーケティングを行っていくのか)を専門分野にしているので、海外に出張に行くことが多く、このブログでもインド、チリ、中国の出張の模様をこれまで取り上げてきました。



 今回は継続的に取材を続けている南米の小売産業に関する追加取材のため、ペルーへ取材に行ったので、その中で取材したペルーの日系人が経営する企業について報告いたします。

ペルーリマ海外沿いのモールからみえる美しい夕日
 
  
 最近海外で活躍する日本人を取り上げるテレビ番組が多くなっていますが、ペルーにおける日系人の活躍は非常に顕著です。その先駆的存在の一人が日系人大統領となったアルベルト・フジモリ氏です。彼については影響力が強い政治家だけに功罪があり、その評価は定めらない部分もありますが、彼が現在でもペルーにおいて特に低所得階層から一定の評価を受けていることは彼の娘さんであるケイコ・フジモリ氏が大統領候補として今も常にあげられることからも異論はないでしょう。フジモリ氏も輩出したペルー日系人社会について、私も理解してはいましたが、実際に多くの日系人の方々にお会いし取材する機会を得て、その影響力の強さを実感しました。

非常に立派な日秘文化会館
               
 今回は政治家ではなく、ペルーの日系人実業家が経営する家電量販店ヒラオカを取り上げたいと思います。ヒラオカはペルーのヨドバシカメラのような家電量販店であり、店舗数は4店舗のみですが、家電量販店だけではなく、店舗を有する小売業全体で2016年の小売シェアは第7位であり、1%のシェアを獲得しています(各国の小売シェアを確認するのによく用いるユーロモニター社の提供するデータによれば)。1%というと少ないと考える人もいるかもしれませんが、ヒラオカより上位の企業はペルー小売を先導するチリ大手小売業者や地元の有力財閥がほとんどであり、4店舗のみの展開でこの小売シェアはかなりであり、中間層が拡大する同国での今後の展開余地を考えると、影響力の大きさは計り知れません。

家電量販店ヒラオカの外観
         
 同社は家電というカテゴリーに留まらず、ペルーのカテゴリーキラー(特定の分野に特化した量販店)全体でトップを走っています。現在先進諸国を中心に軒並みネット小売の浸透で家電量販店の経営が困難になる中で注目すべき存在といえます。ヒラオカの特徴は低所得階層を顧客に取り込むための戦略的工夫と、丁寧な接客と充実したアフターサービスといった戦術的工夫をうまく組み合わせているところにあります。



          テル・ヒラオカ・ナベタ氏と現地幹部とともに
 

今回取材させて頂いた3代目のテル・ヒラオカ・ナベタ氏によれば、ペルーの低所得階層や中間層を標的とするために、立地はコストを下げつつ、既に家電購入の意思がはっきりしている顧客のみが来店する、不便ではないがショッピングモールなどではなく単独で巨大店舗を出店できる場所にしているそうです。こうした立地戦略は、私が研究してきたウォルマートのメキシコの店舗でも採用されています。ウォルマートのメキシコでの立地戦略は一時的に値段を下げて衝動買いを促すのではなく、同社が全体として安いから来る「目的買い」の顧客のみを標的とするという方針に基づいています。



また、低価格階層も取り込むために、顧客の求める適切な品質のプライベートブランドMIRAYを中国で委託生産することによって相対的に安価で導入している点も、規模の経済性を上手く引き出し、将来の顧客を確保する意味でも有効な戦略となっています。


プライベートブランドMIRAY


丁寧な接客と充実したアフターサービスといった戦術的工夫に関しては、商品購入前にメーカー別比較をしっかり行い、実際に手に取って操作し商品機能を確認するといったペルー人の要望に沿って、同社は商品を全て箱から出し、実際に電源を入れ、消費者とともにしっかり商品が使えるか確認するところまで対応しています。そのために販売員を増やし、各社員の商品知識を高めるための研修もしっかり行っています。購入後もプライベートブランドを扱うことで獲得した修理・部品交換といった他の小売店舗では獲得が難しいノウハウを活かして長期間使いたいという地元消費者のニーズに対応しています。こうした工夫はかつてのパナソニックが展開したパナショップにも通じるところがあり、日系人ならでは顧客重視の特性を反映しているといえるかもしれません。


ペルー代表チームの久々のサッカーワールドカップ出場で好調の大型テレビ販売に注力
今回の短時間の取材を通じても、取材をコーディネート頂いた藤本雅之ジェトロ(日本貿易振興機構)・リマ事務所長が「ヒラオカ」メソッドと述べる「日本型」手法は(『ジェトロセンサー』20151月号55頁)、ヒラオカの3代目だけではなく、ペルー人幹部や各社員にもしっかり受け継がれている様子が多く垣間見られました。「ヒラオカ」メソッドは、かつての高度成長期を彷彿とさせるペルー社会にはマッチしているようである。このメソッドがネット小売が経済成長期に普及する同国において、今後も有効であり続けるのか注目していきたい。

文責:丸谷雄一郎(流通マーケティング学科 教授)

2018年3月23日金曜日

就職活動をのりきるために知っておきたい採用の舞台裏:経営学からみた企業の採用活動

 経営組織論・ケース分析を担当している山口です。3月も下旬になり、新4年生の就職活動も本格化し始めました。「敵を知り己を知れば百戦危うからず」というように、内定獲得のためには「敵(=企業)」が何を考えているかを知ることも重要です。
 そこで今回は、皆さんが内定を勝ち取るべき「企業」の視点に立ち、企業が何を考慮して採用プロセスを設計しているのかをみてみましょう。(以下では、「どうすれば優秀な人材を採用できるのか?」についての研究を体系的に整理した、横浜国立大学の服部泰宏先生の『採用学』に基づき議論を進めていきます。)

 企業にとって、自社に合った優秀な人材を採用できるかどうかは非常に重要な問題です。「よい人材に応募してもらうには、どのような媒体にどんな情報を提示すればよいのか」、「応募してきた学生が、よい人材であるかどうかをどのような基準で判断すればよいのか」、「どうすれば内定を出した学生が辞退せずに入社してくれるか」・・・などなど、採用に関する悩みは尽きません。こうした悩みを解決すべく、様々な採用方法が開発されていますが、実はその中には経営学の視点から見ると「?」となるものも多いのです。
 今回は、企業の採用プロセスのうち人材の「募集」と「選抜」の二つを取り上げ、日本企業の採用担当者の「常識」と経営学の「研究成果」を比較してみたいと思います。

1.人材の募集方法にまつわる常識と経営学の研究成果

 まず質問です。皆さんは、以下のAとBのうち、よりよい人材を採用できるのはどちらだと思いますか?

A:100人の応募者の中から1人を選んだ場合
B:1000人の応募者の中から1人を選んだ場合

 日本企業の採用担当者の「常識」をみてみましょう。彼らは、Bのほうがよりよい人材を採用できると考えてきました。より正確に言うと、「その企業への応募者数が多くなればなるほど、そこに含まれる優秀な人材の数は多くなる」と考えてきたのです。こうした考えをもつ企業はできるだけ多くの応募者を集めようとするため、応募倍率が数千倍(数千人に1人しか採用されない!)になることも稀ではありません。

 ところが、経営学の研究では、Bのように「できるだけ多くの応募者を集めてその中から自社に適した人材を選ぶ」という方法は企業にとっても応募者(学生)にとってもよくない結果をもたらすことが明らかにされています。
 なぜでしょうか?
 確かに、多くの応募者の中から選抜すれば、より優秀な人を採用できるかもしれません。しかし、この方法で採用された人材は入社後すぐに辞めてしまう可能性が高くなるのです。というのは、多くの応募者を集めようとする企業は、自社を魅力的に見せるために、しばしば「よい情報」だけを提示します。それを見た学生は、その企業に対して「こんなにいい会社なんだ!」と過大な期待を形成しやすくなります。こうなると、せっかく採用されても、入社後に現実の企業をみて幻滅する可能性が高まります。こうした期待と現実のズレによって引き起こされたリアリティ・ショックは、新人の離職につながることが実証されているのです。

 企業としては、せっかく優秀な人材を採用しても、すぐに辞められてしまったら採用活動を行った意味がありません。採用された学生にとっても不幸なことです。
 このような理由から、日本企業が常識として行っている「できるだけ多くの応募者を集めてその中から自社に適した人材を選ぶ」という方法は、企業と学生(応募者)の双方にとってよくない結果をもたらす方法だとされているのです。

2.人材の選抜基準にまつわる常識と経営学の研究成果

 企業がよい人材を採用するためには、適切な募集方法をとるだけでなく、応募してきた学生の「選抜」を適切に行う必要があります。では、よい人材を採用するためには、どのような選抜基準を用いればよいのでしょうか?
 まず、日本企業の選抜基準の「常識」を知るために、経団連の「新卒採用に関するアンケート調査」を見てみましょう。

「選考時に重視する要素」の上位5項目の推移
(出所:日本経済団体連合会(2017))

 このグラフは、企業が選考に当たって重視した要因を、20項目の中から五つ選んでもらった結果、上位5項目に入ったものの推移です。コミュニケーション能力は15年連続で第1位、主体性は9年連続で第2位になっており、これらの能力を選考で重視するのは「常識」になっているといってもいいでしょう(もっともこの調査は、経団連の会員企業1339社のみを対象としており、回答した企業はそのうち553社だけなので、日本企業全体を調べたら違う結果になる可能性もあります。)

 皆さんは、これをみてどう思いましたか?「確かに、こういう能力をみれば、仕事で高い成果を出せるようなよい人材かどうか判断できる!」と納得できましたか?
 非常に難しい問題ですが、実は『採用学』では、この問題を考えるための面白い視点が紹介されています。選抜基準は「人間の能力の可変性」に基づいて決めるべきだという視点です。
 人間の能力には、「極めて簡単に変わるもの」と「非常に変わりにくいもの」の二つがあります。「簡単に変わる能力」は、別に採用段階で持っていなくても採用後に育成することが可能ですから、採用段階でしっかりみる必要はありません。しかし、「非常に変わりにくい」能力は、採用段階でちゃんとみておかないと、後々どうしようもなくなってしまいます。したがって、選抜基準は、仕事で必要な能力のうち「非常に変わりにくい能力」を応募者が持っているかどうかをみるものでなければならない、というわけです。

 では、「極めて簡単に変わる能力」と「非常に変わりにくい能力」とは、具体的にどのような能力なのでしょうか?『採用学』では、ブラッドフォードの研究に基づき、以下のようなリストが紹介されています。

変わりやすい能力と変わりにくい能力のリスト(出所:服部(2016)129頁)

 ここで注目すべきは、日本企業が採用段階で重視している「コミュニケーション能力(口頭・文章)」は、「比較的簡単に変化する能力」に分類されていることです。『採用学』を書かれた服部先生は、コミュニケーション能力が仕事をする上で重要な能力であることは認めつつも、それが果たして採用段階で重視すべき能力であるかは疑問だと指摘されています。


3.経営学を、就職活動や大学生活にどう活かすか?

 上記の研究成果は、大学生にとって大きな示唆を与えてくれます。
 「大学でコミュニケーション能力を身につけたい」という人は多いのですが、先ほど見たように、コミュニケーション能力は比較的簡単に習得できる能力です。もし大学4年間をコミュニケーション能力の習得だけに費やしてしまうと、たとえ就職できたとしても、その後、仕事をしていくうえで必要な能力(例えば、非常に変わりにくい能力である「知能(論理的推論能力や空間把握能力)」・「創造性」・「概念的能力」など)がなかなか獲得できずに伸び悩んでしまうかもしれません。
 「就職できればよい」という短期的な視点で考えるのではなく、その仕事を通じて成長し、長期的に成果を上げていこうとするならば、4年間の大学生活で「非常に変わりにくい(が仕事で必要な)能力」の獲得を目指すべきなのかもしれません。

4.まとめ:就職活動をしている大学生・これからゼミに入る大学生へ

 さて、今回は、日本企業の採用担当者がどのような考えに基づいて採用方法をデザインしているのかを紹介しつつ、それを経営学の視点から問い直してみました。こうして採用の舞台裏をのぞいてみると、企業の採用プロセスは、まだまだ改善の余地のある「発展途上の」ものであることがわかります。そうした「発展途上の」採用プロセスの中で、たとえ不採用になってしまったとしても、「自分が否定された」などと落ち込む必要はないんです。一人の人間の人間性全部を評価できるような採用システムは存在しないので、「企業はどのような選考基準で何を見ようとしているのか?」「自分はそれにどう応えるのか?」を冷静に分析し、前向きに次に進んでいってほしいと思います。

 最後に、今回のブログで取り上げた『採用学』という本について紹介したいと思います。この本は、昨年山口ゼミで皆で読んだ本なのですが、採用にまつわる「常識」と、それを新たな視点から問い直す研究が、ここに紹介した以外にもたくさん書かれています。単なる採用についての本ではなく、「研究の見本帳」のような本なのです。これを読むと、「経営学の研究とは何なのか?」が具体例を通じてわかります。(スポーツなどでもそうだと思いますが、単に「こうするんだよ」と説明されるだけでなく、実際に見本やお手本を見せてもらうと理解が深まりますよね。)
 ゼミに入って、「グループ研究(または個人研究)をしなきゃいけないんだけれど、どうしよう・・・」「卒業論文って何をしたらいいんだろう?」と戸惑っている人は、論文の書き方のガイドブック(東経大の図書館にたくさんあります)と合わせて、是非こちらも読んでみて下さい。

参考文献
服部泰宏(2016)『採用学』新潮社.
日本経済団体連合会(2017)「2017 年度 新卒採用に関するアンケート調査結果」
 (https://www.keidanren.or.jp/policy/2017/096.pdf)2018年3月15日閲覧.

(文責:山口みどり)